医療ではわからない脳損傷者のその後のリアル 月刊「脳に何かがあったとき」
冊子のコンセプト
脳卒中や交通事故による脳損傷はある日突然起こります。 ついさっきまでは当たり前だった日常が奪われる不条理と、そこからの再生をインタビューを通して描きます。 「リハビリは終了ですよ」と言われて退院した人たちの、医療も福祉も知りえないリアルをお伝えします。
理解されづらい障害について世の中の理解を深めるために 冊子作成に対する私たちの想い
医療現場で起こっていること
医療は救命が第一です。 なんとか命は取り止めたら少し一息ついてしまうものです。 しかし、本人や家族にとっては、そこからがスタートです。 後遺症が残った場合、日数制限がある中でのリハビリテーションしか受けられません。 「え?これからどうするの?」と思っても「終了です」。 家族にとっては、大混乱の中で自宅生活を始めます。 または、CTやMRIをとってもあまり問題がわからず、本人も会話できているし歩けて、 身のまわりのことができていると、「大丈夫ですよ」と言われる場合もあります。

家に帰ってからどうするの? これからどうなるの? ①
さて、「脳卒中や交通事故などで脳にダメージを負った場合に、障害が残る場合があります。」 こう聞くと「それはそうだよ」と思いますよね。 そして、「でもリハビリしてなんとかなるんでしょ」とか反対に「社会生活は無理だろうな」と思いませんか? 身体に麻痺があって、車いすや杖を使っている人を見たことがあると思います。 しかし、そうしたコミュニケーションや認知といった見た目ではわからない障害が残る人もいるのです。 失語症・高次脳機能障害と言います。 この障害はまだまだ知られていなくて、入院していた病院で診断がついていない人、説明を受けていない人がたくさんいます。 いや、それって医療過誤じゃない?と思いますよね。
家に帰ってからどうするの? これからどうなるの? ②
医師から説明を受けたとしても、内容を記憶していない人もいます。 また病院にいる自分に障害が残った実感がわかない人もいます。 病院でうけた説明の内容を記憶していないという人もいます。 どちらにしろ、自分に何が起こっているのかわかりません。 学校や会社にもどってみたものの、何か上手くいかない、様々な困りごとにぶつかる人がとても多いのです。 一方、医療者は、退院したあとの患者さんの生活を知る機会が激減しています。 「退院おめでとうございます」と言って見送った患者さんが、生活の場に戻って何に困っているのか想像が難しいのです。 これでは、生活を見据えたリハビリテーションも退院アドバイスも充分とは言えません。

知って欲しい失語症・高次脳機能障害がある人の生活の知恵
私たち〈NPO法人Reジョブ大阪〉は、設立以来、失語症・高次脳機能障害のある当事者とともにこの障害についての啓発活動に力を入れてきました。 そもそも設立のきっかけはある高次脳機能障害者の手記でした。 活動の中で知り合った当事者の声を聞けば聞くほど、医療・福祉・介護の現場ではわからない生活実態を実感し始めました。 当事者の声にこそエビデンスがあると確信し、冊子をはじめとする活動を続けています。


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- 年4回開催する公開シンポジウム(参加費2,000円)に無料ご招待します。
- 当法人が運営するオンライン交流会にご招待します。
- 聞きたかった質問、ちょっとした相談も受けられます。
気になる冊子の内容は?
毎月2名をインタビューして記事を書いています。 生活に戻って、学校や会社に戻って困ったこと、工夫したことについて等、リアルな現実をお伝えします。 言語聴覚士である代表の西村と、就労アドバイザーの大場龍男先生の寸評、 失語症のご主人との生活を描いたイラストエッセイ、闘病記専門の出版社「星湖舎」代表によるブックレビューを掲載しています。
リジョブマガジン「脳に何かがあったとき」ぱらぱら解説!(YouTube動画)
こちらのサイトで紹介していただきました!
患者の声を伝える冊子、元「anan」編集長と刷新 4月25日「失語症の日」から配布
プレスリリースも公開しています!
失語症・高次脳機能障害 当事者インタビュー冊子「脳に何かがあったとき」リニューアル創刊! 前anan編集長 能勢邦子氏を特別編集長に迎えて全面リニューアル
全国の病院にこの冊子があること
それがNPO法人Reジョブ大阪の夢です。 脳卒中や交通事故などで脳にダメージを負った時に、入院先、通院先の病院にこの本があり、 本人やご家族が読んでくれたらと願っています。 もちろん、個人での購読も大歓迎。
広告掲載もどうぞ!
「自分の病院に置くので、ぜひ、自分の病院の広告も載せてほしい。」 「自分の所属する団体を宣伝したい」「自社の商品がぴったりの読者層です」 そのような広告主さんもウェルカムです。 詳しくはこちら

『脳に何かがあったとき』は、 令和2年度厚生労働省老人保健事業推進費等補助金(老人保健健康増進等事業分) 『介護サービス利用者を含む高齢者等の社会参加・就労的活動の推進体制及びコーディネート人材に求められる機能等に関する調査研究事業』の一環です。