当事者会レポート 3月
NPO法人Reジョブ大阪の当事者会は、コミュニケーション障害の当事者、介護している方、一般の方、みんなでまるっと集まる会、その名も「まるっと会」です。
言語聴覚士がいるからこそ!
3月17日(日)近鉄永和駅近くの公民館で開催しました。
参加されたのは、当事者3名、当事者と家族が3組、学生1名、理事1名です。
まずは自己紹介と質問タイム。
話すことが難しい方も、できる範囲で自己紹介してもらいます。隣のテーブルの方から1つずつ質問をし、それに答えるという方法でしていただきました。事前に学生さんに構音訓練をしてもらった方は、大きな声が出ること大きな声を出してましたね!
次に、リハビリのネタを取り入れた頭の体操です。
100から7を順番に引いていきます。これは大変ですよ。100、93、86、79 というように、前の数字を覚えておいて、そこから7ずつ引いてきます。私(西村)がお構いなく、次々と当てていきます!
繰り下がりの時に当たった人はタジタジです。
このゲーム、当事者の2名が非常にできました! もともと経理や経営をしていた人たちなので、数字が得意だからかもしれません。
学生さんが必死にメモを取る歓談タイム
グループに分かれ軽食を摘みながら歓談タイム。学生さんがいたので、それぞれのグループに回ってもらいました。
彼女はとても熱心で、ノート片手にメモ、メモ!
こうしてリアルに当事者に触れる機会は、本当に大切だと思います。
見た目では分からない悩み
自己紹介でのエピソードです。いつもおしゃれをして参加している方がいます。しかし、彼女は、家を出る前にすごく不安に襲われるそうです。おそらく、突然、脳梗塞になって、しばらく記憶がなかったことが影響してるのかもしれません。
「こうして普通に見えますけど、本当にドキドキするんです。ちょっとスーパーに行くだけでも、家から出ると思うと、不安で不安でたまらない。今日もお医者さんからもらったお薬を飲んで参加しました。でもこうして参加できることがとてもうれしいです。お医者さんは『もうあなた治ったよ、大丈夫だよ』って言われるけど、私の中では大きな大きな問題が残っているのです。いつになったら、昔の私のように、気軽に外出ができるのかなあといつも思っています」
明るく話をする彼女からは、想像できないエピソードでした。見た目ではわからないものです。
高次脳機能障害者だけでなく、様々な言語障害をお持ちの方、お待ちしてます。皆でゆるっと集まるだけですが、そこに意義があると思っています。
もちろん言語聴覚士の私が主催なので、歓談タイムでは専門分野についての相談も承ります。
次回は4月21日(日)13時から。近鉄永和駅近くの公民館で開催します。
まるっと会の詳細についてはこちらをご覧下さい。