失語症講習会レポート1「全問正解でも何も出来ない自分」
松嶋です。「失語症者向け意思疎通支援者養成講習会」というものに参加してきました。失語症の人たちの意思を伝えるスキルを学ぶ、年40時間の講習会です。初めに「失語症に関する10の質問」というものが出されました。
- 「失語症の原因となる疾患は大脳の損傷によるものが最も多い。○か×か」
- 「ひらがなやかたかなよりも漢字の方が理解しやすい。○か×か」
こんな問題です。
私は全問正解。知識はこの一年で身につけました。私の本業は教師。今まで福祉とは遠い世界にいましたので、このNPOの理事になってから、慌てて色々な本や文献を読んだという状態です。また、理事で言語聴覚士の西村さんに、めちゃくちゃたくさんの質問をしてきました。たとえ西村さんに「そんなん、当たり前やろ⁈」と笑い飛ばされても(笑)
さて、全問正解。だからなに???というわけですよ。たとえ全問正解であっても、私は失語症の方の為に何もできないんです。
うん、うん、と相づちをよく打つけど会話にならない人
何も言わないけど、話は分かって、いつもニコニコしている人
会話は問題ないのに、文字を書けない人
私の周りにいる失語症の人たち、その人たちの本当の気持ち、意思を私は分かっているのか? 何かしてほしいと思ってるときに、私は役に立っているのか?
本当にもどかしい。
その情けなさを埋めるために、今年講習会を受けようと思ったのです。これから、この講習会で私が学んだことをシェアします。まだ一般人っぽい私が、これから40時間(!)の講習を受ける課程で、どのように考えを深めていったのか、それが分かるようなレポートにしたいと思います。
つづく