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愛と笑いの出版記念パーティ@東京レポート

普通はあり得ない

私たちNPO法人Reジョブ大阪は「クラウドファンディングで本の出版費用を集めたい、仲間も集めたい!」と呼びかけ、支援者数237名の方から1,337,500円を支援していただきました。そして無事本を出版し、クラウドファンディングのリターン、イベントでの手売りも含めて800冊以上を販売しました。800冊の手売りは、出版業界に居る友人も驚くくらいの数だそう。そこで、今からでも!と商業出版をする活動も行っています。

その間にNPO法人として認定もおり、小さい規模ではありますが、活動も始めました。まだきちんとしたパンフレットも作れないくらい、私たちには実績がありません。こんな私たちを応援してくれる人がいること、これはもう本当に「奇跡」です。NPOに詳しい友人からは「普通はありえない」と驚かれています。

最初の、大切な支援者たちに頭を3回下げる

そして7月14日、クラウドファンディングの時にリターンとして設定した「出版記念パーティ」をまずは東京で開催しました。つまりほとんどの方がリターンとしてこのイベントを購入した人たちです。そして、私たちReジョブ大阪は大阪のNPOです。東京の場合は集客がとても難しいはずです。その中で集まった人たちというのは、ある意味、将来にわたって私たちを支援してくれる、少なくともとりあえずしばらくは見守ってくれる人たちなのではないでしょうか。「私たちが一番に伝えるのは何だろう。それは『お礼』? それもある。でも『お詫び』もあるよね。活動が小さくてすみません。まだ成果が出なくてごめんなさい。そうして頭をちゃんと下げよう。そして、最後にこれからも私たちを支えてくださいと、『お願い』をしよう。そう、頭を3度下げよう。」私たち理事は、この会の前にそう心に決めました。

みなさん、クラウドファンディングでは沢山の支援をありがとうございました。その後も支えてくださって、本当に感謝しています。

こうして始まったNPOですが、なにぶん全員が本業を抱えてのスタートで、なかなか目に見える成果を出していません。期待に添えず、申し訳ございませんでした。

これからは、新しい事業もどんどんスタートします。やっと未来への動き方が見えて来ました。これからも私たちをどうぞよろしくお願い申し上げます。

出版記念パーティ@東京のメニュー

「高次脳機能障害とは」

言語聴覚士の西村が、高次脳機能障害の説明をしました。実例をあげたり、皆さんの話を伺ったりしながらの講演です。本やブログで読むものよりもずっと理解が深まったと思います。

「下川さんの症例」

病院とご本人の許可を得て、事故当時のCT画像を公開。脳内で出血すると何がどうなるのかを説明しました。ある意味、ご本人と対面するよりもショックだったかもしれません。


「著者下川さんのお話」

障害の関係で、下川さんは東京会場まで来られません。そこで、これまたクラウドファンディングのリターンで撮影権を購入してくださった小西イサオさんに、下川さんの動画を作ってもらいました。3分の動画です。ぜひご覧ください。個人的にはラストのオチがツボで、何回も何回も見てしまいます。

「朗読」

思いをつなぐイベントとして募集したところ、真っ先に手を挙げてくださった吉田菊子さんの、本書の朗読です。何回も何回もリハーサルをし、間を考え、下川さんの思いを昇華してくださいました。下川さんの本を編集した私は、もう何百回も読んだ言葉達であるはずなのに、あらためて心の中に染みていく感じを味わっていました。目をつぶって聞いている方、しっかりと見つめて聞いている方、朗読を味わうスタイルは様々ですが、みなさんひとりひとりが感じた何かを持ち帰ったと思います。

「高次脳機能障害訓練教材の体験」

高次脳機能障害者に対し行う訓練について、実際に体験してもらいました。そして、障害者の場合はなぜ出来ないのか、出来る場合はどういう結果になるのかを西村が解説しました。

「嚥下食の試食会」

meijiさんらの協力を得て、嚥下食の試食会です。「水」だとさらさらすぎて、かえって飲めない人がいる。この話は衝撃的ですよね。嚥下食は凝集性と付着性、そして粘性によって、様々な状態の物ができます。私たち日本人にとって大切な「見た目」でも工夫がある嚥下食もありました。障害のせいで物が食べられなくなる例も、もちろんあるのですが、私たちにとって身近な問題として、老人介護の食を考える時に、嚥下食が用意されています。しかし、そもそも口から物が食べられなくなる時というものは、時期の早い遅いはありますが、人間なら100%訪れるものです。生の尊厳にも関わるその辺りのこと、西村は専門家でもありますし、Reジョブ大阪の理念にも関わってきますので、今後もReジョブ大阪のイベントとして開催していく予定です。

「はじめての出版Reジョブ大阪女三人奮闘記」

クラウドファンディングを支援してくださった方に、今回のクラウドファンディングの目標であった「出版」を実現するにあたり、気をつけたところ、失敗したところなどをシェア。出版に限らず、広く役に立つことだと思い、主に失敗の方を中心に話をしました。失敗の話、しんどかった話などをしているのに、笑いが絶えなかったのはなぜでしょうか(笑)

「これからのReジョブ大阪と賛助会員について」

最後の最後に、これからの私たちの活動について計画をお話ししました。そして改めて頭を下げ、是非私たちを支えてくださいとお願いしました。私たちの活動は、みなさんの寄付金、会費から成り立っています。ところが現在は賛助会員は7人です。1ヶ月あたり500円の会費ですので、簡単に言えば1ヶ月3,500円の収入で活動していることになります。これは実に心もとない。でも、やっぱり皆さんだって、何をしているか分からないような団体に月500円も使えないですよね? これからは活動も始まりますし、もっと「見える化」していきます。ですから応援してください。よろしくお願いします。とご挨拶して出版記念パーティはお開きになりました。

助けてもらうということ

東京の皆さん、ありがとうございました。

まるでスタッフのように会場設営を準備してくださったNさん、家が近いからとゴミを持ち帰ってくださったHさん、ありがとうございました。

「これからは頑張りが見えるようにします!」と言った矢先に、色々手伝ってくださる皆さんの中にいて、私は「助けてもらうのって、力を貸してもらうだけじゃない、何かしてあげたいという相手の気持ちを丁寧に受け止めることなんだ」と感じたのでした。

みなさんのレポートも是非ご覧ください。

おおたゆきさん

https://note.mu/dekachiwa/n/n1c89f3ad5e0d

山田千良子さん

https://www.facebook.com/qiu.shan.3/posts/1744059959044435

キキさん

https://kikimemo.com/archives/796

渋谷衣織さん

https://ioriworkingmom.com/2018/07/16/rejob/