「まるっと文化祭2021」レポート

はじめに

昨年度同様、新型コロナウィルス感染拡大が続いている中で、インターネットを使い、無事「まるっと文化祭」を開催することができました。
事前に動画を収録し、要点筆記を付けました。また、今年はテーマ「ぼくらの困りごとと工夫」と題し、当事者の方に多く出演していただきました。

「まるっと文化祭2021」開催レポート

■日時
2021年9月26日(日)
■開催方法
新型コロナウィルスの感染防止の為、オンラインイベントで実施。
YouTubeで録画配信
■出演・実行委員
第1部 当事者の立場から「ぼくらの困りごとと工夫」
(1)作業療法士 金原衣理子 × 当事者 山中千尋
(2)当事者 立花勇二
(3)当事者 幸地清
(4)当事者 早野満紀子
(5)当事者 坂大樹
(6)当事者 岡﨑憲司
(7)当事者 宮原秀彦 × 防災士 口ノ町一男
(8)脳ケアゼミ

第2部 講演:障害者と防災 60分  「困りごとと解決ヒント」
(1)看護師:片山将宏先生 20分
(2)管理栄養士 濱田真里先生 20分
(3)愛知学院大学心身科学部 健康科学科 教授 辰巳寛先生 20分

第3部 基調講演:大場龍男氏「復職、就職における困りごとと支援」について

■動員数
動画視聴者数 のべ1,057名(家族などで一緒に閲覧している場合も1とする)

■アンケート結果より

■感想(アンケートより)

・メール配信などで定期的に情報を共有してもらいたい。開催案内や、いろいな参考資料などを配信してもらいたい!
・パラリンピックで、中途障害者のスイマー富田宇宙さんなどのことについていろいろ知ったところだったので、誰にでも起こりうる問題として、改めて考えました。
・昨年ともまた異なり、当事者の皆さんの人となりが伝わる内容がよかったです。専門家の方々の話も災害の話やのうしょうがいの話も興味深いものでした。
要約字幕が、もっとあればたすかります。
・私は、早口で話されると理解できないところがあり、お話を聞くのも一苦労ですが、今回は、早い段階で、一人ひとり、聞く聞かないの選択をすることができました。聞くことが出来る、と思えた場合は、パソコンで、Youtubeを開いた状態で、メモ帳を開き、メモを取りながら、スマホで画面の写真を撮りながら、理解できるよう、努力しました。
・当事者の中では、27歳の早野満紀子さんは、以前、SNSで見かけていたこともあり、同世代ということもあり、とても楽しみに、聞き入っていました。
・大場先生は、とても分かりやすい説明もありました。図解もあり、とても丁寧に説明されていたと思います。私には、関係ないけれど、復職とは?が少し理解できたような気がします。就労支援についての説明も、わかりやすくて、ありがたいです。
・一度聞いただけでは、メモを取るのに、必死で、出来れば、もう一度、聞きたいです。
・見えない障害の場合、歩けるから大丈夫と見過ごされがちだが、避難所には見知らぬ人と接し、あるいは知り合いにも会いたくないなどのストレスがかかり不安で実際には行きたくないと思っている。避難所に行くのは非常事態だから仕方がないとしても、災害時に避難所でどのように過ごすかとシミレーションしていない当事者も多いと思う。障害者ほどハザードマップなどを見て、避難を計画しなければならないと思った。
・障害者こそ障害者になる前の仕事のスキルがいる。高次脳機能障害当事者の多くはやりなれない新しいことを覚えられないためだ。
・当事者さんの生の声がとてもわかりやすかった。
・復職したくても辞めざるを得ない方が大半かと思います。また、以前の自分との比較で苦しむ方も多いと聞きます。
・第1部、当事者の方の経験談、苦労したことや生活の工夫、そして当事者と家族さんの登場と色々な当事者さんのお話しは書籍を読んでも学べない現実的な切実さを感じました。
・第3部の大場先生のお話しは勉強になりました。
・身近に高次脳機能障害に向き合って相談出来る機関や相談員の方が居てもらえたら…と思いました。そして、相談できる機関が無くてもこれから家族でも出来ることを積み重ねて行きたいと思いました。
・まだまだ高次脳機能障害や失語症に対する理解や相談出来る場が少ないけれど、今後もこのようなイベントを通して、より多くの方の理解や興味が深まって行けたら良いと思いました。

■NPO法人Reジョブ大阪へメッセージ

・色々な情報を、メール配信してほしい。
・交通事故や水の事故、脳低温療法で命は取り留めたが記憶、感情、学習等に困難を抱えている子ども、成人を何人か間近に見てきました。その時のことを思い出しました。
・お疲れさまでした。これからもこの活動がもっと広まるよう、応援します。
・リジョブさんの7分くらいの、短いラジオを、楽しみに聴いています。
・これからも、高次脳や失語症の方のためにも、ご活躍を応援しています。
・いつも積極的で細かい内容の発信ありがとうございます。
・高次脳機能障害のご支援本当にありがとうございます。
・これからも楽しい企画を期待しています!
・イベントは今後もzoomもお願いしたいです。地方都市在住です。

イベントのようす

■日時
2021年9月26日(日)
■開催方法
新型コロナウィルスの感染防止の為、オンラインイベントで実施。
YouTubeで録画配信
■出演・実行委員
第1部 当事者の立場から「ぼくらの困りごとと工夫」
(1)作業療法士 金原衣理子 × 当事者 山中千尋
片麻痺があっても日常生活は送れる。片手でも料理ができ、趣味を楽しめる。何事にも挑戦して欲しい。決してひとりじゃないという事を伝えたい。

(2)当事者 立花勇二
高次脳機能障害12年。色々なことを経験しました。同じ障害をもつ人に参考になればと思っています。当日は、就労について語りました。

(3)当事者 幸地清
脳梗塞になって丸10年経ちました。八尾の「ほっとケーキの会」で活動しています。当日は会の活動について話しました。

(4)当事者 早野満紀子
動脈瘤の手術のあと後遺症が残りました。この障害について知ってもらうため、活動しています。当日は就活のむつかしさについて話しました。

(5)当事者 坂大樹
リハビリにとりくむ日々をYouTubeチャンネル『世界はサカサマ!』で公開しています。片麻痺での食事や、皿洗いの方法などをお伝えします。

(6)当事者 岡﨑憲司
高次脳機能障害がありますが、YouTube『風神雷神』で、この障害のことを世の中に広めていきたいと頑張っています。

(7)当事者 宮原秀彦 × 防災士 口ノ町一男
防災士の口ノ町さんと当事者である宮原さんの対談。今回は防災福祉のことを話します。特に避難計画について、一緒に考えてみませんか。

(8)脳ケアゼミ
障害のある方を支援する方向けの会員制サロン。医療・介護保険サービスが削減されるなか、生活の中で「自分で行うリハビリ」をめざして活動しています。

第2部 講演:障害者と防災  「困りごとと解決ヒント」

(1)看護師:片山将宏先生
◆講演内容
脳卒中患者さんの再発予防に向けた生活マネジメントについて
◆プロフィール
滋賀県立大学卒、慢性疾患看護専門看護師。滋賀県立大学  人間看護学部  人間看護学科  講師。

(2)管理栄養士 濱田真里先生
◆講演内容
災害時の困りごとの1つ、「食」の問題。いつもの台所にある「あの」食材で出来る対応策などをご紹介します。
◆プロフィール
城西大学大学院 薬学研究科卒、管理栄養士

(3)愛知学院大学心身科学部 健康科学科 教授 辰巳寛先生 20分
◆講演内容
失語症の方向け、メロディック・イントネーション・セラピー(MIT)について
◆プロフィール
名古屋市立大学 医学研究科 生体情報・機能制御医学 博士課程修了、愛知学院大学心身科学部 健康科学科 教授、日本MIT協会発起人。

第3部 基調講演:大場龍男氏「復職、就職における困りごとと支援」について
◆プロフィール
川崎市北部・中部リハビリテーションセンター、就労支援アドバイザー
NPO法人翔和学園ワークセンター顧問
1979年京都大学経済学部卒業、横浜市総合リハビリテーションセンターを経て現職
2017年『高次脳機能障害のある人への復職・就職ガイドブック』共著、中央法規出版

■反省会

文化祭一週間後の10月3日、登壇者で反省会(アフターミーティング)を行った。次回テーマなどについて意見交換を行った。テーマについては「制度」が挙がった。高次脳機能障害や失語症のある方は、未診断である場合、また診断がついてもその障害ゆえ利用できる制度が理解できないなどの問題点もあり、体験談なども交えて制度について発信するのが良いかもしれないという意見があった。

また、テーマについては、アンケートでも様々な提案があったので、それを踏まえて次回のまるっと文化祭を運営していきたいと思う。

■賛助会員・企業協賛のお願い

NPO法人Reジョブ大阪では、賛助会員と協賛企業を募集しています。
賛助会員は会費を当法人の運営に充てるもので、年会費は6,000円です。
企業協賛では、ホームページにリンク付きバナーを掲載します。バナー掲載料は一口、1年間で5,000円です。ぜひともご協力をお願い申し上げます。申し込み方法は簡単です。まずはご連絡をお待ちしております。

■最後に

このイベントは大阪府の助成金を使用し開催しました。また、不足分はクラウドファンディングにて資金を調達しました。大阪府、そしてクラウドファンディングで支援をしてくださった方に感謝申し上げます。


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